
【目次】
1.国指定文化財「大安禅寺」とは
福井市の北西に位置する、国指定文化財の臨済宗寺院『大安禅寺』。
今から1300余年前、時の高僧泰澄大師が竜王山田谷寺を創建し、越前の人々から信仰を得ていましたが、天正2年織田信長による越前攻略の兵火に遭い、全山を焼失。
その後、時の名僧大愚宗築禅師に深く帰依された第4代福井藩主松平光通公が、万治元年(1658年)その霊地に、両親や祖先の恩を忘れないためにと、福井藩主松平家の永代菩提所として建立されたのが大安禅寺です。
大安禅寺は禅宗のお寺ということもあり、境内には禅宗の開祖である達磨大師様を描かれた絵がたくさんあります。ぜひ境内を歩きながら見つけてみてくださいね。
2.「令和の大修理」文化財の修復を見られるのは今だけ。
境内にはたくさんの国指定文化財がありますが、建立より300年を経過し破損が目立ってきたということで、『令和の大修理』と題して本堂、庫裏、開山堂、開基堂、鐘楼、山門、宝蔵、塀中門の8棟を大規模修理しています。
大修理の事業期間としては、2018年11月~2029年12月末(約12年)を予定されているとのこと。
その間も一部を除き拝観が可能となっていますので、文化財の価値を損ねない高度な修復技術の模様が見られるまたとないチャンス!?かもしれません。
開山堂への廊下には風鈴が飾られていて、初夏の暑さを「チリン~チリン~」と
涼しげな音でやわらげてくれていました。
3.紫陽花、花菖蒲、薔薇園も見応えあり!
そんな大安禅寺には他にも見どころがたくさん!
毎年初夏に見頃を迎える『花菖蒲』『紫陽花』『薔薇園』が観光客の人気を集めています。
今年は残念ながらコロナ禍の影響で毎年行われている『花菖蒲まつり』が中止となっており、
綺麗に咲いた花菖蒲も少なめだったとか。
※例年では写真のように咲き乱れるようです
その代わりと言っては何ですが、紫陽花は非常に艶やかで綺麗にその姿を見せていました。
青、紫、ピンク、赤、白、緑などなど。言葉では表せないような優しい色は、雨に打たれその鮮やかな色合いに磨きをかけるのでした。
大安禅寺には、日本一の廟所と言われる福井藩歴代藩主の墓所「千畳敷」や、縁結びの観音岩(通称夫婦岩)などまだまだ見所がたくさん!
また、大安禅寺さんでは仏教や禅をもっと身近に感じてもらえるようにと、「生き生き法話」や「座禅体験」「写経体験」など、気軽に楽しく仏教に触れられる体験をご用意されています。
慌ただしい日常を少し離れ、静寂に包まれた心安らぐひとときの中で、自分をゆっくりと見つめ直す時間を過ごしてみませんか?
臨済宗妙心寺派 萬松山 大安禅寺
《住所》〒910-0044 福井県福井市田ノ谷町21−4
《TEL》0776-59-1014
《拝観時間》平日:午前9時から午後3時(最終受付)土日祝日:午前9時から午後4時(最終受付)
《定休日》毎週火曜日
《公式サイト》http://www.daianzenji.jp/