
1300年の歴史ある佇まいと静寂の雪景色
初めて白山登拝したという奈良時代の修験道僧『泰澄(たいちょう)』によって、717年に開かれた勝山市の平泉寺白山神社。
新緑の季節には通称「苔の聖地」とも呼ばれるこの空間は福井県内でも有名な映えスポットですが、厳しい寒さの真冬の季節にはまた違った一面を見せてくれます。
RPGゲームのような世界観を持つ神秘的な光景がどのような雪化粧をまとったのか、雪が積もったタイミングで撮影に行ってきましたのでご覧ください。
『日本の道100選』にも選出されているこちらの参道。
境内へと続いている石畳には真緑の苔の代わりに白い絨毯が一面に広がっています。
よく目にする平泉寺白山神社の写真とは全く別の場所のように見えますね。
石の段だけではなく灯籠の上にも雪が積もっているのがとても愛くるしく感じました。
見上げると一本一本が雪による反射でライトアップされ、大きな生命力を感じる杉並木。
撮影の前日に降り積もったのは北陸地方らしくたっぷりと水分を含んだ雪だったようで光を受けたときの輝きがキラキラとした宝石のようです。
そしてその力強さに圧倒されながら雪の参道を進みます。
シーンという音が聞こえてくるような静寂の中に、樹齢数百年を超えるともいわれる木々から滑り落ちる雪の音だけが響き渡る。
異空間に迷い込んだような錯覚を起こしてしまいそうです。
こちらの鳥居は普通の神社とは異なり上に屋根がついているもの。
これは山王鳥居といい仏教と神道の合一を表しているとのこと。
屋根雪から垂れ下がる氷柱が美しく並んでいるように見えるのが印象的でした。
その輝きからも福井県内で有数のパワースポットであることが窺い知れますね。
《住所》福井県勝山市平泉寺町平泉寺
《アクセス》
●公共交通
平泉寺線バスで13分(勝山駅から平泉寺白山神社前)
【休日限定】観光バスダイナゴンで13分(勝山駅から平泉寺白山神社前)※12月~3月中旬は運休
●自家用車
中部縦貫自動車道勝山ICから車で15分
photo & written by みついしんたろう