【柴田神社】猛将「柴田勝家」、信長の妹「お市」ゆかりの地。歴史と魅力をご紹介します!
魅力的な歴史的建造物が多く残る福井。今回は織田信長に重臣として活躍した戦国武将・柴田勝家公が主祭神の柴田神社の魅力を紹介します。
・柴田勝家公にまつわる様々なエピソード
・紫田神社が「絆の宮」と呼ばれる由縁
など具体的なエピソードや歴史を知った上で神社へ参拝すれば、ロマンと感動をより楽しむことができるでしょう。柴田神社に訪れようとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。
柴田神社と柴田勝家の歴史
柴田神社は、安土桃山時代の武将、柴田勝家公が祀られているパワースポットで、北庄城(きたのしょうじょう)のあった跡地にあります。
明治23年、旧福井藩主松平春獄らにより創建されました。
柴田勝家の生い立ち
まずは、柴田勝家と共に語られる波乱の歴史を紹介します。
柴田神社の主祭神である柴田勝家公は、大永2年(1522年)に現在の名古屋市名東区にあたる尾張国愛知郡上社村で生まれました。
若くして織田信秀の家臣として仕え、信秀の没後は織田信長の弟である織田信行を支援します。
その後、信行と共に織田信長を討伐のため挙兵するも敗戦し、信長の家臣として仕えることになりました。
信長の重臣として数々の武功をあげましたが、本能寺の変で織田信長が明智光秀に討たれた後は、豊臣秀吉と対立。
天正11年(1583年)賤ヶ岳の戦いで豊臣秀吉に敗れ、北庄城で妻のお市とともに自害しました。
柴田勝家の人柄
勝家は、戦の際には常に先陣を切っていたため「かかれ柴田」という異名がついたり、勇猛な戦ぶりから「鬼柴田」と呼ばれたりするほどの猛将でした。
一方で、賤ヶ岳の戦いでは、一緒に戦っていた前田利家の戦線離脱という裏切りに合い大敗したにもかかわらず、一切咎めること無く許す寛容な一面もありました。
鬼と言われた勝家ですが、意外にも素顔は心の優しい武将だったようです。
武将達を虜にした絶世の美女、お市
柴田勝家の正室といえば、お市です。お市は織田信長の妹であり、天下一の美女として近隣諸国で噂になるほどでした。
初婚相手は北近江の戦国大名浅井長政です。浅井家は、長政とお市の方との結婚により織田家と同盟を結んでいました。
しかし、この長政は信長を裏切り、姉川の戦で敗北。その後さらに信長に小谷城を攻められ長政は自害、浅井家は滅んでしまいます。
その後お市は、信長の死後に柴田勝家と再婚しています。
数奇な運命をたどった浅井三姉妹
柴田神社の境内を歩くと、柴田勝家公とお市の方、そして3姉妹の銅像が建っていることに気が付くことができます。
この3姉妹の銅像は、お市の3人の娘、長女の茶々、次女の初、三女の江です。
・茶々:豊臣秀吉の側室になり秀頼を出産、その後大阪夏の陣で徳川家康に攻められ自害
・初:京極高次に嫁いで、姉と妹(豊臣と徳川)の間に立ち奔走する
・江:徳川秀忠に嫁ぎ、のちに3代将軍となる家光を出産する
柴田神社に行ったら御朱印と御城印をセットでもらおう!
柴田神社、北庄城址をもっと楽しむために見どころを紹介します。
柴田神社には、御朱印と御城印があり、いずれも社務所で受けれます。ここはぜひ、御朱印「柴田神社」と御城印「北庄城」をセットで受けましょう。
初穂料は、以下の通りです。
御朱印:浄書 500円、奉書 600円
御城印:1000円
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福井「御竜印」巡り
北陸新幹線の開業に合わせて、御朱印と恐竜がコラボした福井らしいコンテンツが誕生しました。
柴田神社を含む、福井県内全域34社でいただける「御竜印(ごりゅういん)」には、神社に所縁(ゆかり)あるものと恐竜たちがあわせ描かれています。
開催期間:令和6年3月16日~
営業時間:おおむね10:00~16:30
初穂料:500円
柴田神社の由来にはこんな伝説があった!
柴田神社の由来は、ご祭祀である柴田勝家公とお市の方が北庄城があった地で亡くなったことから創立されたと思われがちです。
しかし実のところは、城下の人々が勝家公の御霊を慰めようと石の祠を建てたことが始まりだそうです。
明治6年に祠が神社格に列せられ、その後石碑や社殿が造営されました。
Column
日本最大級だった?北庄城
柴田神社が建っている場所には、かつて柴田勝家が築城した「北庄城」がありました。
北庄城は、9層の天守閣を持ち、織田信長の安土城をもしのぐ日本最大級のお城だったとも言われています。
しかし、賤ヶ岳の戦いで豊臣秀吉に敗れた勝家は、妻のお市と共に自害し、自ら城に火を放ち、北庄城はわずか8年でその幕を閉じたのです。
「絆の宮」柴田神社は福井県の有名パワースポット
柴田神社はいろいろな祈願ができる人気のパワースポットです。その中でも特に人気の祈願を紹介します。
柴田勝家とお市は、一緒に自害するほど深い絆で結ばれた夫婦として有名でした。二人を祀った紫田神社は「絆の宮」と言われ縁結びの神社としてとても有名です。
主に良縁や復縁、夫婦円満にご利益があると言われています。他にも、お市の娘3姉妹も一緒に祀られていることから、家族運にも効果があると言われています。
「モテ祈願」で恋も仕事も良いご縁に恵まれる!
実は紫田神社は、様々なご縁に恵まれたい方にとっておすすめのパワースポットです。
柴田神社では「美(モテ)祈願」と言われる変わった祈願ができます。
これは、絶世の美女であったお市にあやかって、あらゆる人を惹きつけ良縁を得ようというもので、社務所で祈願用紙を受け取り、願い事を記入して、水に浮かべて祈願します。
異性だけでなく、仕事や家庭などあらゆるご縁にご利益があるといわれており、男性やビジネスマンにも人気です。訪れた記念に祈願してみてくださいね。
大河ドラマファンも必見のゆかりの地
2011年にNHKで放映された大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」は、お市の娘3姉妹を題材にしているので福井県も舞台として登場しました。
また、2023年には「どうする家康?」にも柴田勝家やお市が登場しています。
柴田神社には、柴田勝家公、お市の方、三姉妹、それぞれの銅像が全てあるのも面白いポイントです。
ぜひ全てチェックしてくださいね。
柴田勝家とお市、娘3姉妹ゆかりの地をご紹介します。
柴田勝家やお市にゆかりの地をご紹介します。まず、今回ご紹介した柴田神社は、北庄城のあった場所なので「北庄城址」でもあります。
かつて、半石半木の奇橋として有名だった「九十九橋」は、現在は架け替えられてしまいましたが、敷地内に半石半木を模した橋が架かっています。
・北庄城址:この記事でご紹介した柴田勝家公とお市の方を祀る「紫田神社」が鎮座する場所そのものです。石垣の一部などを見ることができます。
・九十九橋:北庄城への橋で紫田勝家の命によって造られた橋で、当時、南半分が石、北半分が木でできていた珍しい橋(明治期にかけ替えられました)
・西光寺:紫田勝家公とお市の方の菩提寺。境内には二人のお墓や勝家公の資料館も
- 九十九橋
- 北陸道が足羽川を渡る地点に架けられた橋で、古くは北庄大橋、福井大橋などと呼ばれました。戦国時代、朝倉氏が越前国を支配したときにも…
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- 柴田神社(北庄城址)
- 戦国武将、柴田勝家は織田信長から49万石を与えられ、数年の歳月をかけて居城である北庄城(きたのしょうじょう)を築いたと言われていま…
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- 西光寺(柴田勝家・お市の方墓所)
- 西光寺は柴田勝家、お市の方の菩提寺。朝倉氏滅亡後、勝家が北庄(きたのしょう)に築城する際に吉田郡岡保次郎丸から現在の左内町に移転…
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- 自性院(お市の方の菩提寺)
- 夫柴田勝家公と北庄城で自害したお市の方の23回忌相当年に、その院号「自性院」を賜るとともに現在の地に移され、以後お市の方の菩提寺と…
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- 足羽山公園(羽柴秀吉陣伝承地)
- 足羽山にある自然史博物館の目の前にある「天魔ヶ池」は、賤ケ岳の戦いで敗れた柴田勝家を追ってきた羽柴秀吉が陣を構えた場所と伝わっています。今でも足羽山からは福井市中心部を見渡すことができます。
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- 明智神社(柴田勝家の書状が残る東大味町)
- 明智光秀は織田信長に仕える前に朝倉氏のもとにいたと考えられており、この地はその住居跡と伝わります。天正3年(1575年)、柴田勝家が一…
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「光る君へ」紫式部ゆかりの地、福井県越前市「武生」へ。大河ドラマ館「しきぶきぶんミュージアム」や周辺の見どころ・グルメもお教えします。
2024年大河ドラマ「光る君へ」の主人公で「源氏物語」の作者「紫式部」。彼女は、福井の「武生(たけふ)」に一時期住んでいました。過去に国府がおかれ、歴史が感じられる紫式部ゆかりの地についてご紹介します。
まとめ
今回、柴田神社にまつわる歴史や見どころを紹介しました。戦国の世を生きた武将勝家や夫を懸命に支えたお市と、3姉妹の強い「絆」の物語は、柴田神社へ訪れた人々に「大きな感動」と「素敵なご縁」をもたらしてくれるでしょう。福井駅からも徒歩圏内とアクセスしやすいのも大きなポイント。ぜひ一度紫田神社へ足を運んでみてください。