【経王山栄久寺】人生の岐路に立ったら…諸天善神のお導きを頂けるお寺。住職 野村環右さんにインタビューしてきました【坊主めぐり】
福井県は、漫画「ちはやふる」に登場するように、「かるた」の強豪県で子供たちは保育園の世代から「かるた」や「百人一首」に触れて育ちます。
企画「坊主めぐり」では、「かるた」の遊び方の一つ、「坊主めくり」のように、福井に昔からあるお坊さんをインタビューしてめぐりながら、福井の歴史や魅力をたどっていきます。
- 栄久寺
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栄久寺の歴史や成り立ちについて教えてください
御本尊について教えてください。
- 野村さん
- 日蓮大聖人が初めて和紙の上に文字で書き表された「十界勧請の御曼荼羅」です。
御本尊の中央には「南無妙法蓮華経 日蓮」とあらわされ、その周囲に仏菩薩、諸天善神が並んでいます。 すべての人が仏の智慧と慈悲の光に照らされ、本来の生命ありのままの尊い姿になる『法華経』の真実を字で表したものです。
仏さまってどんな表情なのか、あまりにも難しすぎて形にはできない、だから字であらわしたんですね。
- 野村さん
- 本堂には一本の木から三つの仏様を作った「一木三体のお像」をお祀りしてあります
当山の一体と、もう一体は越前市・円明寺、あとの一体は福井市・報恩寺に安置されています。
住職は占いをされていると聞いたのですが?
- 野村さん
- 私がこの寺の住職になった昭和59年頃、市内の霊能者から「悪い物が憑いているから栄久寺に行ってお祓いをしてもらえ」と言われて来られる方が増えてきたんです。
というのも私が百日大荒行をしたと噂になっていたからなのですかね。
Column
百日大荒行
冬の間100日間に行われる酷烈を極めた荒行。
起床は午前2時半、1日7回の水行、食事は少量の粥を日に2回のみ。
これ以外の時間はすべて声を張り上げた読経・写経という命がけの荒行だそうです。
- 野村さん
- 言うなれば霊能者が医者、私が薬剤師と言ったとこでしょうかね。
しかし、ふと疑問がわいてきたんです。その見立ては本物なのか、と。
というのもキツネや蛇が憑いていると言われて寺に来る人に、そういう類のものは憑いていない場合が多かったんです。
なので皆さんを私が導ければ、と思い日蓮宗に伝わる秘法「九識霊断法」(くしきれいだんほう)の免許皆伝をいただき霊断師となりました。
日蓮宗は後発の宗派ということもあって、いろんな特色のある布教法を模索していたのかも知れませんね。
九識霊断法・・・それはどんな占術なのですか?
- 野村さん
- 霊断法とは、生きる上で遭遇する苦難の真相を知り、運命を好転させることができる秘法です。
「南無妙法蓮華経」のお題目を一緒に唱え念じてもらい、人間の中にある「九識」の法理によってその人の運命を予知します。
未来の予知だけでなく、よい運命へ指導することを使命としていますので、相談者のお悩みや願い事をしっかり聞き、改善点を見つけその人が進むべき道を示します。
迷える方、このインタビューを読んでいる方へのメッセージをお願いします。
- 野村さん
- 人は生きていれば必ず迷い立ち止まる時があります。
そんな方に寄り添い原因と解決法をお伝えします。
誰にも言えないことを聞いてほしい、あなたの進む道のお手伝いをさせてください。
2500年前のお釈迦様の時代から変わらぬことですが、寺はこれからも救いを求める人に法を伝える場所でなければいけないと思っています。
どなたでも気兼ねなく足を運んでください。
ここ武生(府中)という町は、古来より、各宗派が布教をする北陸最初の地だったんです。京都から信仰を広げようと北の方に布教する時、まずこの武生(現越前市)に寺を建立した。今でいうアンテナショップのような感覚ですかね。なので武生にはお寺がたくさんあるんですよ。
栄久寺は、京都から日蓮宗を広めるための北陸でも早い方のお寺だったという訳です。私で28代目、2025年で500年を迎えます。