八幡神社(福井市大宮町/旧美山町大宮)
源義経が奥州落ちの際に世話になったお礼に残したと伝わる「兜の前立の鏡」が残る
大宮八幡神社は明治42年に八幡神社に厳島神社(弁天)と熊野神社(西谷)と白山神社(観音堂)を合祀し、羽生・味見・芦見地区の総社として現在に至ります。
源義経が兄頼朝に追われ奥州落ちをした際、義経記によれば義経一行18名は山伏姿に変装し、北陸道を超え、平泉寺に向かったと記されています。
この地区の言い伝えでは、義経は風雪に遭い、豪族七郎丸の家に数日間逗留しました。夢の中で「この村には良い橇(かんじき)がある、それを借りていくと良い」というお告げがあり、尋ねると良い橇があったので義経は大いに喜び、お礼として、兜の前立の鏡と剣、「七郎丸」の名前を与えたそうです。「大野郡史」によれば、かつて羽生地区大宮にあった熊野神社に義経参籠の橇堂の記載があり、鏡を境内に埋めたと口碑に伝わっていたそうです(現在熊野神社は八幡神社に合祀されています)。
今も八幡神社にはこの円鏡と思われる鏡が社宝として残り、その図模様から鎌倉初期のものと考えられるそうです。「朝倉始末記巻第六、義景主従大野道行之事」の中には「九郎判官義経北国下向の節この社に入り給い一夜を明かし給いし」の記載があります。(参考文献:美山町史 第2編 郷土の歴史 第2章 中世の美山「(三)義経と美山」)
年中行事:1/1 元旦祭、3/20 祈年祭、10月例祭、11/23 新嘗祭 (年により一部変動あり)
基本情報
- 住所
- 福井県福井市大宮町27-6
- アクセス
- JR越美北線 越前大宮駅から徒歩5分
- 駐車場:備考
- 境内に駐車可(普通車2台程度)