小羽山30号墓

弥生時代後期後半(西暦130年頃)に造られた首長の墓です。墓の形は山陰地方で流行したヒトデのような形をした四隅突出型、大きさは突出部を含めて33m、埋葬は3.7mもの長さのある側板を持つ箱型の木箱が安置されていました。副葬品は北部九州製の鉄短剣1点と丹後半島製のガラス勾玉1・管玉10点、地元北陸産の碧玉製管玉103点が副えられていました。

そして、棺の中に玉と朱を振りまく、弥生時代の墓では他に例をみない埋葬の儀式が行われていました。また、墓の上には多量の土器が集積され、一部は埴輪のように墓の上に並べてありました。同時期の越地方の墓の中には同様の要素を持つ墓が認められないので、単に清水町域の首長の墓ではなく、大首長の墓と言え、『越の王墓』と考えることができます。

基本情報

電話番号
0776-98-2001(福井市清水連絡所)
住所
福井県福井市小羽町2-44
関連資料

清水地域文化財マップ

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